嬲られくノ一 〜くノ一〜


「あんっ、いぁぁーんっ、あっ、あはぁぁん……」
 狭い室内で響くのは女の喘ぎ声に、ギシギシと軋む縄の音。
 他には肌同士が打ち付け合う乾いた音に、濡れた粘膜が擦れる湿った音。
 半裸の女が両手首を拘束され、縄で天井に吊るされている。その近くに男が三人いて、他には女の痴態を眺めている男が一人。この男は監視役のようなものだ。
 いくつかの燭台で明るく照らされているこの部屋は、いわゆる拷問部屋である。つまり捕らえた敵方の人間に苦痛をもって情報を引き出すことを目的とし、それに用いるおぞましい器具が各種並んでいた。
 ただ、いまここで行われているのは、女にとっては拷問以外の何者でもないが、男にとっては見方が反転する。
 そもそも、この責められている女はどのような者なのか。
 山に築かれたこの城が敵との最前線拠点になって半年になるが、臨戦状態の緊張は続いたまま。互いに城の内情を探るべく、そして隙あらば異変を起こすべく乱波(らっぱ)たちが暗躍している状況であった。
 その乱波が、稀に城内の警戒網にかかり捕縛されることがある。
 このとき捕まえたのが男ならば即斬首して片付けるのだが、女の乱波――いわゆる「くノ一」であった場合、日々心身をすり減らしている城兵、特に身分の低い足軽にとってはちょっとしたお楽しみの時間になるわけだ。
「はっ、あっ、あぁっ……あんっ、あぁーんっ」
 天井にかけられた縄で両腕を縛られているくノ一は、足軽の一人に片脚を抱え上げられた姿勢で嬲られていた。
 むき出しの女陰に、男根が忙しなく出し入れされている。陰唇がいっぱいに広げられ、愛液が涎のように床に滴り水溜りになっていた。
 淫らな水溜りは掌くらいの大きさだろうか。それはこの情交が始まってから、けっこうな時間が経っていることを意味する。
 この部屋に連れ込まれたときは、痺れ薬で身体の自由が利かなくてもしきりに男たちを口汚く罵っていたものだが、乳房や女陰を虐めているうちにくノ一からの侮蔑や嘲りは甘い喘ぎに変わってきた。
 いまでは強引に分け入ってくる男根を膣壁で包み込むように締め付け、膣内への射精を促すほどにまでなっている。
「あはぁぁ……んぁはぁぁっ……」
 出し入れされていた男根が押し付けるような動きに変わり、やがて静止する。
 くノ一は両眼をきつく閉じて、もう何十回目かとなる膣内射精を受け入れていた。足軽は亀頭を膣奥に押し付けたまま、深く息をついて射精が完全に終わるのを待つ。
 呻きと共に男根が抜かれ、くノ一もまたゆっくりと肩で息をする。
 その一方で、足軽の男はすぐに交代された。先ほどまでくノ一の乳房を揉みながらその表情を覗き込んでいた男が、おもむろに背後へと回りこんでくノ一の尻を撫でる。
 でっぷりとした手触りに鼻息をさらに荒くさせて、足軽は先ほどとは違う方の脚を抱え上げた。
 すでに天井に向かって屹立している男根を、ぱっくりと開いたままの女陰に擦りつける。射精されたばかりの前の男の精液が漏れ出ているのには、全く構うつもりはないようだ。
 亀頭が陰唇をかき分け、膣内へずぶりと突き立てられると、くノ一の浮いている方の足先がぴくぴくと泳いだ。
「あぅぅーっ!」
 このときを待っていたとばかりに、足軽の男は己の一物を突き上げる。
「あっ、あぁっ、あんっ、あんっ、あぁぁっ……」
 敵からの出方によっては即出撃となる状況下で、足軽に女を抱く時間などあるはずがない。
 間諜は基本的に生かしておけない規律があり、どうせ斬ってしまうのなら――と、解放するつもりのない女の虜囚は足軽たちに与えて鬱憤を晴らさせるのが不文律となっていた。
 ひとたび戦になれば、そこで討ち死にするかもしれない。生き残れるかどうかわからない戦場に出る前に女体の温もりに甘えておきたい男どもは多く、特に農村から徴用された若年の足軽はほとんどだ。
 女の肌を知らずに死ぬのは、どうしても嫌なのだろう。
 そのため、こうして女の虜囚が運ばれてくると、まずは女を抱いたことがない若い足軽が我先にと群がり、存分に蹂躙していく。相手の女のことなどお構いなしで、思い思いに射精していくのである。
 女体のあちこちに痣があるのは、こういった青い若者たちに嬲られた痕なのだ。
 時間が経つと、瞳が血走った者たちはなりを潜めていき、男たちの顔触れも変わってくる。
「あんっ、はぁんっ、あっ、あぁっ、あぁぁ……」
 この男は最初こそ意気軒昂だったものの、しばらくするとゆっくりと円を描くような腰の動きでくノ一を責め始めていた。
 じゅぷっ、じゅぽっと湿った音が股間から漏れてきて、くノ一の反応も艶っぽい。
「あぁっ、あはぁっ、あぁぁ……」
 くノ一は長時間に亘って犯されていたが、周囲の男たちをちらちら見ており、意識はまだあるようだ。
 口許からは涎が、そして女陰からは愛液と精液が零れ落ちている状態ながら、意識を普通に保っていられるのは修練の賜物かもしれない。
「あんっ、あんっ、あぁぁーんっ……あっ、あぁーんっ……」
 ただその修練も、止め処なくやってくる快楽責めの前には無力なのか。
 力任せにひたすら突くのとは違い、膣壁に亀頭を念入りに擦りつける、女体を存分に味わおうとしている男の腰の使い方に、くノ一は全身を震わせて悦んでいるように思える。
 次に控える中年の足軽が、汗で光る乳房をぐにぐにと揉みしだいた。
「あぁぁっ……あはぁぁぁっ……」
 順番を待つ足軽は、まだまだいる。
 淫らな狂宴は、いましばらく続きそうであった。

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2014.5.27