「ふふふっ、もうこんなになってる」
「うぁっ……」
真理絵さんの白くて細い指が、ぼくの股間をまさぐっている。
女性特有のいい香りがするベッドで、ぼくはただ声にならない声をあげていた。一
緒に寝そべっている半裸の女性が、この部屋の主・真理絵さんだ。
そのすけすけの下着(ベビードールというそうだ)姿を目の当たりにしただけで、
ぼくのおちんちんはガチガチになっている。時折耳元にそよぐ甘い囁きが、未熟な性
欲をさらに煽っているかのようだ。
真理絵さんは手際よくジッパーを下ろして、ついにトランクス越しにまで指を侵入
させる。股間の熱さはもう十分に伝わっているはずだった。
「こんなところに閉じこもっていたら、窮屈でしょ?」
「はっ、はい……」
「脱ぎ脱ぎしましょうね」
ぼくは言われるままに、ジーンズを腰からずらした。すると真理絵さんが手慣れた
ような手つきで脱がせにかかり、下半身がトランクス一枚にされてしまう。
「それも、脱ぎ脱ぎするの」
「えっ?」
真理絵さんはすかさずトランクスにも手をかけてきた。
ぼくに女性の経験はない。だけどいくらなんでもタイミングが早すぎるように思え
る。
もちろん自分の頭にあるセックスの手順なんて保健の授業にエロ本を加えた程度の
知識だけれど、ちょっとせっかちに迫られている気がしていた。
「ほら、早くぅ」
でも、早く真理絵さんとセックスしたいのは紛れもない事実だ。抵抗らしき行動は
言葉、かつ戸惑いじみたものでしかない。腰を上げてトランクスを脱がされやすくし
ていたのがなによりの証拠だと思う。
真理絵さんの目の前で、ぼくのおちんちんは勢いよく天井を向いていた。
細くしなやかな指が絡みつく。ぼくの身体が反応する。おちんちんの中で、熱いモ
ノが込み上げてこようとしている。
「はぁはぁ、真理絵さぁん……」
「ダメ」
ぎゅっ、と根元部分を握られた。思わず歯を食いしばる。
ぼくの耳元で、真理絵さんが再び囁く。
「まりえおねえさん、って呼びなさい」
諭しているように聞こえるけれど、奥底は優しげだった。
真理絵お姉さん。ぼくの大好きな、優しいお姉さん。
「ま、真理絵お姉さん……真理絵お姉さぁん……」
「そう。いい子ね」
お姉さんは右手の力を緩めて、ゆっくりとおちんちんをさすってくれる。
それだけでも、ぼくは射精してしまいそうになる。第一、ぼくはいままで女の子に
おちんちんをしごかれたことはない。増してあこがれの真理絵お姉さんにこんなコト
をしてもらえるなんて、妄想の中でだけだと思っていた。
ぼくは知らぬ間に呼吸を荒くしていた。そんなぼくがいまどんな状態なのか、お姉
さんには手に取るようにわかるに違いない。
「うふふっ、もう出ちゃいそうなのね。可愛い」
「はいっ……もう出ちゃいますぅ」
「なにが出ちゃうの?」
真理絵お姉さんはまだまだ余裕だった。苦しげにのたうっているおちんちんを悠然
と見下ろして、ぼくの快感をコントロールしようとしている。
「せ、精子……精子が出ちゃいますぅ……」
ここはもう、素直に答えるしかなかった。
お姉さんのリードに任せて、キモチよくしてもらいたかった。女性の目の前で射精
することは当然初めてだけど、見て欲しいとさえ感じるようになっていた。
「ふふっ、ゆうくんは素直なおりこうさんね」
ぼくのおちんちんに、真理絵お姉さんの左手も添えられた。
それだけではない。お姉さんの顔まで近づいてくる。
これって、もしかして……!
「お姉さんがご褒美をあげるわね」
ピンクの口唇が、膨れ上がっている亀頭に吸い込まれた。
「うぁぁっ!」
その小さな熱い空間の中で濡れた舌先が触れると、ぼくはたまらず全身を後ろへと
反らせていた。
(びゅくぅっ!)
「んっ……!」
お姉さんの生暖かい口の中で、ぼくのおちんちんが爆発する。
いつも自分でしているときは当然味わったことのない高ぶり。込み上がってくる感
覚が段違いだった。そんな感覚が一回では止まらず、何度か襲ってくるのだ。キモチ
いいに決まっている。
そんなぼくの炸裂した精液が喉に当たっても、真理絵さんはフェラチオを続けなが
ら袋の方まで撫でてくる。
たまらない。
「あぅっ!」
また射精してしまった。量こそ最初よりも少なく感じたけれど、勢いは変わらな
い。根本をしごかれてまだ射精を繰り返すぼくのおちんちんは、もうされるがまま
だ。
少したってようやく射精は治まったけど、精液を全部吸い出したとお姉さんが認め
てくれるまで、フェラチオは続いた。
「いっぱい出たね……でも、ゆうくんのおちんちん、まだこんなに元気よ」
たくさん射精した後は萎えてくるものだが、ぼくのおちんちんはまだ上を向いてい
る。
亀頭も膨れ上がったままで、指でくにくにされてぴくぴく反応してしまう。
「お姉さん、えっちな気分になってきちゃった」
お姉さんはようやくおちんちんから手を離すと、いきなりパンティを脱ぎ始めた。
白ストッキングの綺麗な両脚がしなやかに動き、レースの下着が肌を離れる。
ベビードールから少しずつ脱いでいくもの、と勝手に思い込んでいた。さすがにパ
ンティは一番最後だとなんとなく思っていた。でも真理絵お姉さんは一番最初に脱い
で、ぼくがまだ間近では見たこともない秘密の部分を明かしてくれようとしているの
だ。
2004.6.10
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